鉢植え紫陽花の冬越し｜防寒対策と冬の水やり方法

梅雨の時期に美しい花を咲かせる紫陽花。

鉢植えで育てていると、「冬はどう管理すればいいの？」「寒さで枯れないか心配」と不安になることもありますよね。

実は、紫陽花は寒さに強い植物なのですが、鉢植えの場合は少しだけ工夫が必要なんです。

この記事では、鉢植え紫陽花を冬越しさせるための置き場所の選び方や防寒対策、春に向けた管理方法をやさしく解説していきます。

（ガクアジサイ・ホンアジサイなど、一般的な紫陽花向けの内容です。）

鉢植え紫陽花が冬に弱い理由

（写真1：雪に覆われた地植えの紫陽花 ※イメージ画像）

鉢植えの紫陽花は、地植えに比べて冬の寒さに弱い傾向があります。

冬の紫陽花は「休眠期」といって、生長を止めてエネルギーを蓄える時期。

その理由を知っておくと、冬越しの対策がより効果的になりますよ。

鉢は冷えやすく乾きやすい

地植えの場合、根は地中深くまで伸びて保温されますが、鉢植えは四方から冷気にさらされてしまいます。

特に素焼き鉢やプラスチック鉢は断熱性が低く、根が冷えやすいのが特徴です。

また、鉢の土は少量のため、乾燥しやすく温度変化も激しくなります。

根が凍ると吸水できなくなる

冬の冷え込みで根が凍ると、水を吸い上げる機能が停止してしまうんです。

すると、葉が枯れたり、株全体が弱ったりする原因に。

特に氷点下が続く地域では、鉢ごと凍ってしまうこともあるため注意が必要です。

休眠期でも乾燥で枯れることがある

休眠しているから水はいらない、というわけではありません。

土がカラカラに乾いた状態が続くと、根が乾燥してダメージを受けます。

冬でも適度な水分管理が大切なんですね。

冬を乗り切る置き場所の選び方

（画像1：軒下で紫陽花の冬越し ※AI生成イラスト）

紫陽花の鉢を置く場所は、日当たりと風通しのバランスが大切です。

寒さから守りつつ、適度に光が当たる環境を整えてあげましょう。

おすすめの置き場所

日中は日が当たる南向きや東向きの場所

冬でも日光は株の健康維持に必要なんです。

午前中だけでも日が当たる場所なら、株が元気を保ちやすくなりますよ。

風が直接当たらない軒下や壁際

北風が直接当たる場所は避けましょう。

軒下や建物の壁際に置くだけでも、体感温度が数度変わります。

霜が降りにくい場所

地面に直置きするより、少し高い位置（棚の上やレンガの上）に置くと霜対策になります。

避けるべき場所

• 北風が直接当たる場所：乾燥と冷害の原因に
• 一日中日陰の場所：株が弱りやすい
• 室内の暖房が効いた部屋：休眠を妨げ、春に花が咲かない原因に

※軒下など雨が当たりにくい場所に置く場合は、水やりを忘れないよう注意しましょう。

鉢を守る具体的な防寒対策

【目安】

• 氷点下にならない地域：③の置き場所の工夫だけでOK
• 氷点下になる日がある地域：①か②のどちらか
• 氷点下が続く地域：①＋②の組み合わせ

簡単にできる、防寒対策を3つご紹介していきますね。

① 麻布・プチプチで鉢を包む

（画像2：鉢に麻布を巻いて寒さから守る ※AI生成イラスト）

鉢の側面を麻布や梱包用のプチプチ（エアキャップ）で覆うと、保温効果が高まります。

やり方：

1. 鉢の周りに麻布やプチプチを巻く
2. 麻ひもやテープで固定する
3. 鉢底は通気性を確保するため、完全に覆わない

見た目が気になる場合は、麻布を使うとナチュラルな雰囲気になりますよ。

② マルチング材で土の表面を守る

土の表面にバークチップ、わら、腐葉土などを敷くと、地温の低下を防げます。

やり方：

1. 土の表面に2〜3cm程度の厚さで敷く
2. 株元を完全に覆わず、少し隙間を作る（蒸れ防止）
3. 春になったら取り除くか、土に混ぜ込む

マルチングは保温だけでなく、乾燥防止にも効果的なんです。

③ 軒下や壁際に寄せる簡単な工夫

特別な材料がなくても、置き場所を工夫するだけで寒さ対策になります。

• 複数の鉢を寄せて置く（互いに保温し合う）
• 段ボール箱に入れて壁際に置く
• 風よけとして板やすだれを立てる

ちょっとした工夫で、厳しい寒さから守れますよ。

冬の水やりと肥料の扱い方

冬の紫陽花は休眠期に入りますが、完全に水を切ってしまうのはNG。

適度な水分管理が、春の元気な芽吹きにつながります。

冬の水やり頻度と時間帯

頻度：土の表面が乾いたら与える（目安は週に1〜2回程度）

土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えましょう。

冬は生長が止まっているため、夏ほど頻繁な水やりは必要ありません。

時間帯：午前中がベスト

夕方や夜に水やりすると、夜間の冷え込みで鉢の中が凍りやすくなってしまいます。

必ず午前中の暖かい時間帯に与えるのがポイント。

凍結が心配な日は控えめに

氷点下が予想される日は、水やりを控えるか少量にとどめます。

ただし、数日間カラカラのまま放置するのも避けてくださいね。

肥料は基本的に与えない

休眠期は根が栄養を吸収しにくいため、肥料は不要なんです。

無理に与えると、根を傷める原因になってしまいます。

肥料は春（3月ごろ）、新芽が動き始めてから再開しましょう。

まとめ

鉢植え紫陽花の冬越しは、適切な置き場所と少しの防寒対策で乗り切れます。

冬越しのポイント：

• 日当たりと風よけのバランスが取れた場所に置く
• 寒さが厳しい地域では鉢を保温する
• 冬でも土が乾いたら水やりを（午前中に）
• 肥料は春まで与えない
• 春先に植え替えと軽剪定で株をリフレッシュ

紫陽花は丈夫な植物なので、基本を押さえておけば安心です。

来年の梅雨にまた美しい花を咲かせるために、冬の間も少しだけ気にかけてあげてくださいね。