植物を枯らす一番多い原因は水のやりすぎ|30年育てて分かった失敗パターン

庭に植えて30年以上経過した立派な牡丹の株。赤と白が混じった大輪の花が咲き誇り、周囲には開花を待つたくさんの蕾が力強く広がっている様子。
30年以上同じ場所で育っている牡丹の花です。
育てて分かったこと

植物を育てていると、一度はこんな経験があるのではないでしょうか。

毎日きちんと水をあげているのに、なぜか元気がなくなる。
葉の色が悪くなったと思ったら、あっという間に枯れてしまった。

その一方で、あまり世話をしていない人の植物ほど、なぜか元気に見える。
「自分の育て方が悪いのかな」と不安になる方も多いと思います。

私自身、家庭菜園や庭木、花を30年以上育ててきましたが、今振り返ると、植物を枯らしていた原因の多くは世話不足ではなく、世話のしすぎでした。

この記事では、長年の実体験から分かった「植物を枯らしてしまう一番多い原因」と、そこから学んだ考え方についてお話しします。

植物が枯れる一番多い原因は「水のやりすぎ」

植物を枯らしてしまう原因はいくつもありますが、初心者の方に一番多いのは、やはり水のやりすぎだと感じています。

少し元気がないように見えると、
「水が足りないのかもしれない」
そう思って、つい水を足してしまう。

でも実際には、植物が弱って見える理由が、水不足とは限らないことがほとんどです。

私も以前、ブルーベリーの木を枯らしてしまったことがあります。
日当たりがあまり良くない場所に植えていたにもかかわらず、他の場所と同じように水を与えていたのです。

結果、水のやりすぎで土の中で根が傷み、根腐れを起こしてしまいました。[その時の根の様子を掘り起こして確認した記事はこちら]

水は植物にとって必要不可欠ですが、多すぎると根が呼吸できなくなります。
表面が乾いているように見えても、土の中は十分に湿っていることも少なくありません。

ですが、すべての植物に同じ水やりが当てはまるわけではありません。

鉢植えは地植えに比べて土が乾きやすく、植物の種類によっても水を好むもの、乾燥に強いものがあります。

それでも多くの場合、「足りない」のではなく「与えすぎている」ことが多い、というのが私の実感です。

真面目な人ほど、水をあげすぎてしまう

水のやりすぎは、決して「いい加減な人」の失敗ではありません。
むしろ、植物を大切に思っている人ほど陥りやすいと感じています。

  • 葉の色が少し薄くなった
  • 成長が止まった気がする
  • 暑い日が続いている

そんな小さな変化が気になって、何かしてあげたくなる。
その気持ちはとても自然です。

でも、植物にとっては、人が頻繁に手を加えること自体が負担になることもあります。
水やり、肥料、置き場所の変更を繰り返すことで、環境が安定しなくなるのです。

とはいえ、水やりの判断は難しいものです。 私が普段気をつけているのは、次のような小さな目安です。

土の表面ではなく、指で2〜3cm掘って乾いていたら水をあげる
鉢植えは、鉢底から水がしっかり出るまでたっぷりと
地植えは、雨が降れば基本的に水やりは不要

こうした“ちょっとした基準”を持っておくだけで、過剰に水を与えすぎることが減り、植物が本来の力で育ってくれるように感じています。

世話をしなくても元気な植物がある理由

私の庭には、ほとんど手をかけていないのに、何十年も元気に育ち続けている植物があります。

薄いピンク色の八重咲きの芍薬が大きな花を咲かせ、周りにたくさんの蕾が付いている様子

(写真1:薄いピンクの八重の芍薬、植えっぱなしでも毎年花を咲かせている)

30年以上前に同じ時期に買って植えた牡丹と芍薬 どちらも植え替えをせず、今も毎年しっかり花を咲かせてくれます。

紫陽花や庭木も、10年以上変わらず育っています。

水やりは、土がしっかり乾いてから。 肥料も、明らかに必要だと感じた時に少し与える程度です。

それでも毎年、当たり前のように芽を出し、花を咲かせます。

こうした植物を見ていると、植物にとって一番大切なのは、人が構いすぎないことなのではないかと思うようになりました。

もちろん、どんな植物でも放っておいてよいわけではありません。
水を好む植物や、鉢植えで育てているものは、乾きやすく注意が必要な場合もあります。

大切なのは、「毎日水をあげること」ではなく、「その植物と環境に合った間隔を知ること」だと思います。

牡丹については、20年以上同じ場所で育てている様子を別記事で紹介しています。
[牡丹の剪定|初心者でも失敗しない3段階の整え方]

植えっぱなしでも、ときどきチェックをする

もちろん、すべてが水やりの問題ではありません。
環境が合っていない植物や、手入れを怠って枯らしてしまうこともあります。

我が家の庭に植えていたミカンの木が、その一例でした。
ある時、根元にカミキリムシがいくつも穴をあけているのに気づきましたが、対処した時にはすでに遅く、木は枯れてしまいました。

普段、ミカンの根元をあまり気にしてみたことがなかったのですが、よく見ると幹もたくさん食べられていました。

ミカンの木は小さかったのですが、毎年たくさんの実を付けていたので、本当にショックでした。

この経験から、植えっぱなしにしている植物も、ときどきチェックするようにしています。

日当たり、風通し、土の状態。
こうした基本的な環境は、しっかり整えていくようにしたいですね。

植えっぱなしでも、「何もしない」わけではない

こうした失敗を経験してから、私は「放っておく」と「見ていない」は違う、ということを強く意識するようになりました。

植えっぱなしで元気に育っている植物でも、まったく何も見ていないわけではありません。

新芽の出方はどうか。
葉の色が極端に悪くなっていないか。
株元に違和感はないか。

ほんの少し目を向けるだけで、植物の調子は意外と分かるものです。

枯らさない人は、毎日手を出さない

植物を長く育てている人ほど、毎日なにかをしようとはしません。

葉が1枚落ちたくらいでは慌てず、「季節的なものかな」と受け止める。

昨日と比べて成長していなくても、「今は動かない時期なんだな」と待つ。

植物にも、人と同じように調子の波や休む時期があります。

それを無理に動かそうとしないことが、結果的に長く育てることにつながっているのだと思います。

結局、植物に必要だったのはこの距離感だった

30年以上植物を育ててきて、今あらためて感じているのは、植物に必要なのは特別な技術ではなかったということです。

  • その植物に合った場所に植えること
  • 水を与えすぎないこと
  • あとは、信じて待つこと

「何もしない」というのは、放置することではなく、余計なことをしないという選択なのだと思います。

まとめ

植物を枯らしてしまうと、「育て方が悪かったのでは」と落ち込んでしまいがちです。

でも実際には、頑張りすぎた結果、枯らしてしまうことも少なくありません。

少し距離を置いて、植物が本来持っている力を信じて見守る。

それが、長年植物と向き合ってきて、私が一番大切だと感じていることです。

これから植物を育てる方も、これまでに何度か失敗してきた方も、どうか肩の力を抜いて、
植物との時間を楽しんでみてください。

植物は、人が思っている以上に、ずっと我慢強く、たくましい存在です。

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