いちごを育てていると、「そろそろ肥料を追加したほうがいいのかな」と迷うタイミングが、何度かやってきます。
葉の色が少し薄くなってきたような気がする。花は咲いたけれど、実がなかなか大きくならない。そんなとき、肥料のことが頭をよぎるのは、植物をきちんと見ている証拠でもあります。
ただ、いちごの肥料は「とりあえず与えておけば安心」というわけにはいきません。与える時期を誤ると、逆に実がつきにくくなったり、葉ばかりが茂って収穫に影響が出ることもあります。
いちご栽培では、肥料の量よりも「時期」と「与え方」がとても大切です。
この記事では、
- いちごの肥料を与える時期
- 追肥のタイミングと量の目安
- プランターと地植えで違う肥料の与え方
を初心者にもわかりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、美味しいいちごをたくさん収穫してくださいね!
いちごの肥料の時期は年間スケジュールで考える
いちごの肥料の時期は、年間の生育サイクルに合わせて与えることが大切です。
まずは、いちごの肥料時期を年間の流れで整理してみましょう。
いちごの肥料は「いつ与えるか」がとても重要で、時期を間違えると実つきにも影響します。
いちご肥料の年間スケジュール
| 時期 | 管理 |
|---|---|
| 10月(元肥) | 植え付け時のベース作り |
| 11月(追肥) | 根付かせるための軽い栄養補給 |
| 12〜2月【お休み】 | いちごが冬眠しているため不要。 |
| 2月下旬〜3月【最重要!】 | 春の追肥は2回(2月下旬と、3月中旬〜下旬) |
| 5〜7月 | 収穫後の株回復肥料 |
| 8〜9月 | 肥料を控える |
このサイクルは、家庭菜園のいちご栽培ではほぼ共通です。
まずはこの流れを頭に入れておくだけでも、肥料のタイミングで迷うことがかなり減ります。
地域によって肥料の時期は少し変わる
いちごの肥料の時期は基本的には同じですが、住んでいる地域の気温によって1〜2週間ほどずれることがあります。
たとえば暖かい地域では、いちごの生育が早く始まるため、春の追肥も少し早くなります。逆に寒冷地では、雪解け後に生育が始まるため、追肥のタイミングも遅れます。
目安としては次のようなイメージです。
暖地(関東〜九州)では、2月下旬ごろから追肥を始めることが多く、寒冷地では3月中旬ごろからになることもあります。
「2月になったから肥料」というよりも、新しい葉が伸びてきたタイミングを見るほうが失敗は少なくなります。
植え付け前の元肥(10月)
植え付け前に土に混ぜる肥料を元肥(もとごえ)といい、いちごは秋に植え付けるので、元肥は冬を越すための体力をつける役割があります。
地植えの場合は、植え付け前に堆肥を混ぜ込んで土をふかふかにしておくと、根が張りやすくなります。
プランター栽培の場合は、緩効性肥料を少し混ぜる程度でOK。
市販のいちご用培養土にはあらかじめ肥料が入っているものも多いため、その場合は元肥を追加する必要はありません。
元肥の目安量
地植え
- 堆肥:1㎡あたり2〜3kg
- 化成肥料:100g程度
プランター
- 緩効性肥料:10〜15g
植え付けの2週間前までに混ぜておくと、肥料焼けの心配が少なくなります。
冬の間は肥料を与えない
冬の間は、いちごは冬眠(休眠)状態です。
12月から2月にかけて、いちごはほとんど生長しません。
気温が低い間は根の活動もゆっくりになるため、この時期に肥料を与えても吸収されにくい状態です。
むしろ肥料が土の中に残り、根を傷める原因になることもあります。
そのため、冬の管理はとてもシンプルです。
基本的には水やりだけで十分で、肥料は春まで待ちます。

(写真1:ランナーから育てた苗を植え替えて、約3ヶ月目の様子)
写真は、10月の終わりにランナーから伸びた苗を、プランターに植え替えたものです。
植え付けてから3ヶ月たって、葉が増えて株もしっかりしてきましたが、まだ成長は遅いです。
春の追肥が収穫量を大きく左右する
いちご栽培で最も大事なのが春の追肥です。
2月下旬から3月になると、いちごは一気に生長を始めます。
葉が増え、花が咲き、実が大きくなっていくので、春の追肥がとても重要になります。
具体的な追肥の時期は、
1回目(2月下旬〜3月上旬): 冬眠から覚めて、新しい葉が動き出したとき
2回目(3月中旬〜下旬): 花が次々と咲き始めたとき

(写真2:プランターに植え替えて、約4ヶ月目の様子)
昨年の10月に植え替え、我が家のいちごの株もだいぶ大きくなってきました。
2月の終わりごろから、花も咲き始めました。
この時期に栄養が不足すると
- 実が小さくなる
- 甘みが弱くなる
など、いちごの収穫量にも大きく左右するので、気を付けてくださいね。
実際に春の追肥として、株元から少し離した位置に固形肥料を置いてみました。

(写真3:いちごの株元から離して固形肥料を置く、追肥の様子)
いちごの株元から少し離して固形肥料を置いて追肥します。肥料が直接株に触れないようにするのがポイントです。
春のいちごは生長が早くなるため、2月下旬〜3月ごろに追肥をすると実つきや収穫量が安定しやすくなります。
追肥の目安
固形肥料
- 株元から5〜10cmほど離す(葉や茎に当たらない位置に置く)
- 1株あたり約5g
液体肥料
- 1000倍に薄める
- 2〜3週間に1回
プランターと地植えでは肥料の頻度が違う
いちごは栽培方法によって肥料の効き方が変わります。
地植え
土が多いため肥料がゆっくり効きます。
- 追肥:月1回程度
鉢植え・プランター
土が少ないため肥料が流れやすいです。
- 液肥:2週間に1回
- 固形肥料:3〜4週間に1回
初心者には、薄めた液体肥料で少しずつ補う方法が失敗しにくいです。
いちごをプランターで育てる方法については、「いちごのプランター栽培|初心者でも失敗しない育て方」の記事でも詳しく紹介しています。
いちごの花が咲いてから収穫までの肥料
我が家のいちごは、2月の終わりくらいから葉も株もずいぶん大きくなり、花も咲き始めました。
花が咲き始めると、実を育てる大切な時期に入ります。ただし、この時期は肥料を与えすぎないことが大切です。

(写真4:植え替えから約4ヶ月半。大きないちごの実が付き始めました)
この写真は、プランターに植え替えて4ヶ月たった頃のものです。まだ赤くなっていませんが、いちごの実がずいぶん大きくなってきました。
肥料が多すぎると
- 葉ばかり育つ
- 実が小さくなる
- 甘みが弱くなる
ことがあります。
いちごの実を甘くしたり大きくしたりするには、リン酸(P)が多めの肥料を選ぶと良いですよ。
おすすめの管理は次の通りです。
- 液肥を少し薄めて使う
- 2〜3週間に1回程度
実が赤く色づき始めたら、一度追肥を止めて様子を見ると、実の味が安定しやすくなります。
いちごの収穫後の肥料(5〜7月)
収穫が終わると、いちごはランナーというツルを伸ばします。
ランナーの先には子株ができ、翌年の苗になります。
この時期は株の回復が目的なので
- 薄めの液体肥料
- 月1〜2回
程度の施肥で十分です。
8〜9月は肥料を控える
この時期はいちごが花芽を作る準備をしています。
肥料が多すぎると
- 葉ばかり増える
- 花が減る
ことがあります。
そのため、8月下旬〜9月は肥料を控えることが重要です。
いちごの肥料でよくある失敗
初心者がやりがちな失敗も知っておくと安心です。
よくあるのは次の3つです。
- 葉が薄い=すぐ肥料を追加
- 液肥を与えすぎる
- 秋に肥料を与え続ける
葉の色が薄い原因は
- 水のやりすぎ
- 根詰まり
- 日照不足
のこともあります。肥料を増やす前に、株の状態を一度確認してみるといいですね。
いちごの肥料に関するQ&A
Q. いちごの肥料は毎週必要ですか?
いちごの肥料は毎週与える必要はありません。一般的には、固形肥料なら月に1回、液体肥料なら2〜3週間に1回程度で十分です。与えすぎると肥料焼けの原因になるため、控えめに管理することが大切です。
Q. いちご専用肥料でないと育ちませんか?
いちご専用肥料でなくても問題なく育てることができます。野菜用の化成肥料や液体肥料でも十分育つため、家庭菜園では使いやすい肥料を選べば大丈夫です。大切なのは肥料の種類よりも、与える時期と量です。
Q. いちごに肥料を与えすぎるとどうなりますか?
肥料を与えすぎると、葉ばかり茂って実が育ちにくくなることがあります。また、葉先が茶色く枯れる「肥料焼け」が起こることもあります。いちごは肥料が少なめでも育つため、控えめに与える方が失敗しにくいです。
Q. 冬のいちごに肥料は必要ですか?
冬のいちごには基本的に肥料は必要ありません。12月〜2月ごろは生長がほとんど止まるため、肥料を与えても根がうまく吸収できないからです。春に生育が再開する2月下旬〜3月ごろから追肥を始めるのが一般的です。
まとめ
いちごの肥料は、量よりも時期を意識することが大切です。
基本の流れは次の通りです。
- 秋に元肥を入れる
- 冬は肥料なし
- 春に追肥して収穫を支える
- 収穫後は株を回復させる
- 秋の花芽期は肥料を控える
このリズムを覚えておくだけで、いちご栽培はぐっと安定します。
株の様子を観察しながら、少しずつ調整して育てていきましょう。家庭菜園で育てたいちごも、春になると花や実が増えてぐっと賑やかになりますよ。


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